「大学職員に転職したいけど、どの転職サイトに登録すればいいのかわからない!」
「私は国立大学職員が第一志望だから、転職サイトには登録しなくていいよね?」
「求人情報を得るには、大学のホームページをチェックしておくだけでいいのかな?」
大学職員へ転職したい気持ちが固まったところで、このような疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
確かに、国立大学職員は通常「国立大学法人等職員統一採用試験」により採用されるため、転職サイト等への登録は不要に思えるかもしれません。
また、私立大学職員志望の人は、大学ホームページやハローワークだけでは、なかなか志望大学の求人情報を得られない場合も多く、不安に感じることもありますよね。
結論から言うと、以下の転職サイトや転職エージェントを利用することで、国立・私立を問わず、より効率的に転職活動を進めることができます。
転職サイト
転職エージェント
クチコミサイト、診断サイト
今回おすすめする転職サイトや転職エージェントに登録しておくことで、次のようなメリットを得ることができます。大学職員の内定にグッと近づきますよ。
- 国立大学職員志望の人は、個別採用試験の実施を見逃さなくなる
- 私立大学職員志望の人は、非公開求人に応募することにより選考を有利に勧めることができる
- 転職サイトが主催する合同説明会に参加することで、大学職員の生の声を聞くことができる
- 応募書類の添削や面接練習といった、あなた専用のサービスを転職エージェントから受けることができる
この記事を最後まで読んでいただくことで、大学職員になるために本当におすすめな転職サイト3つと、転職エージェント4つを知ることができます。それぞれの特徴やメリット・デメリットについても詳しく紹介しますよ。
是非最後までじっくりと読んで、転職サイトや転職エージェントをうまく使いこなしてみてくださいね。
1. 大学職員になるためのおすすめの転職サイト3選
まずは転職サイトから紹介していきますね。大学職員への転職を目指すならば、以下の3つの転職サイトがおすすめです。
- Re就活
- マイナビ転職
- リクナビNEXT
それぞれの転職サイトの特徴などは、以下のとおりです。
順番に大学職員のおすすめの転職サイトを解説していきますね。
大学職員のおすすめの転職サイト①Re就活
おすすめの年代 | 20代 |
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求人数 | 13,000件以上 |
メリット | 大学職員の生の声が聞ける合同説明会「転職博」 |
デメリット | ターゲットが20代なので、管理職などのハイクラス求人は少なめ |
こんな人におすすめ | ・20代や第二新卒の人
・大学職員として働いている人の生の情報を聞いて転職活動したい人 |
過去に出ていた求人 | 東京大学、大阪大学、関東甲信越地区国立大学法人等グループ、近畿地区国立大学法人等グループ、近畿大学、上智大学、明治学院大学、中央大学など |
Re就活とは、東証一部上場企業の株式会社学情が運営する、20代・第二新卒・既卒のための転職サイトです。(※20代向けとなっていますが、新卒や30代以降の方でも問題なく登録することができます。)
Re就活を利用するメリットは有名企業・優良企業を中心に数多くの企業が参加する合同説明会である「転職博」に参加できることです。
この転職博には、東海・北陸地区国立大学法人等採用グループのような国立大学や、中央大学のような有名私立大学の採用チームが数多く参加します。大学職員として働く人の貴重な生の声が聞けるため、利用しない手はありません。
大学職員として働く人の声を聴きながら、しっかりと情報を吟味して転職活動したい人におすすめです。
デメリットとしては、20代に特化しているというサイトの性質上、管理職などのいわゆるハイクラス求人が少ないところです。しかしながら、あなたの年齢が40歳未満であるならば、さほど問題ではないでしょう。
大学職員の求人数は国立・私立ともにバランスよく多いです。国立大学では東京大学や大阪大学、私立大学では近畿大学や中央大学などが過去に求人を出したことがあります。
- 20代や第二新卒の人
- 大学職員で働いている人の生の情報を聞いて転職活動したい人
大学職員のおすすめの転職サイト②マイナビ転職
おすすめの年代 | 全年代 |
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求人数 | 20,000件以上 |
メリット | 国立・私立ともに大学職員の求人数が多い |
デメリット | スカウトメールが多い |
こんな人におすすめ | ・35歳以下の人
・私大・国立大学問わず大学職員の求人を探している人 |
過去に出ていた求人 | 九州大学、千葉大学、大阪大学、東京医科歯科大学、東北大学、関西学院大学、法政大学、上智大学、桜美林大学など |
マイナビ転職とは、株式会社マイナビが運営する転職情報サイトです。求人情報は、毎週火曜日・金曜日に更新され、自由に検索・閲覧することができます。
マイナビ転職の利用者の年齢層は35歳以下が56%となっており、数ある転職サイトの中でも比較的若年層の採用に強い転職サイトです。
マイナビ転職を使うメリットは2つあります。1つ目は、求人の見つけやすさです。2つ目は、国立・私立を問わず大学職員の求人が多いことです。
1つ目の求人の見つけやすさに関して言えば、ハッキリ言ってマイナビ転職の右に出る転職サイトはありません。職種・エリア・キーワードなど多様な条件から求人を検索できるほか、最近見た求人に関連する求人をおすすめしてくれたり、経歴を登録しておけば企業や大学から直接スカウトが届くこともあります。
2つ目については、マイナビ転職で「大学職員」「国立大学法人」「学校法人」などのキーワードで検索すると、常に大学職員の求人が何件もヒットするくらい、大学職員の求人が多く掲載されています。
デメリットとしては、人によっては企業からのスカウトメールが多すぎてうっとうしく感じてしまうということです。ただし、希望条件を細かく設定しておけばスカウトメールは減らせますし、スカウト限定求人やプレミアムスカウトなど、質の高いスカウトだけを優先させることもできます。
前述したように、大学職員の求人数は国立・私立ともに転職サイトの中ではトップクラスに多いです。国立大学では九州大学や千葉大学、私立大学では関西学院大学や法政大学などが過去に求人を出したことがあります。
- 35歳以下の人
- 私大・国立大学問わず大学職員の求人を探している人
大学職員のおすすめの転職サイト③リクナビNEXT
おすすめの年代 | 全年代 |
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求人数 | 50,000件以上 |
メリット | 有名私立大学の求人が多い |
デメリット | 全体の求人数に対して、大学職員の求人数はそこまで多くない |
おすすめな人 | ・有名私立大学の高収入求人を探している人
・大学職員だけでなく他の求人も探している人 |
過去に出ていた求人 | 東京大学、東京外国語大学、慶應義塾大学、早稲田大学、明治大学、立教大学、西南学院大学など |
リクナビNEXTとは、株式会社リクルートが運営する、業界最大手の転職サイトです。転職者全体の約8割が利用していたというアンケートもあり、転職を考える人ならまず目にすることになる転職サイトとなっています。
メリットとしては、慶應義塾大学や早稲田大学といった、都内の有名私立大学の求人が多いことです。これらの大学への転職を目指す人は、リクナビNEXTだけは忘れずに登録するようにしましょう。
デメリットとしては、サイト全体の求人数の多さに対して、大学職員の求人数はそれほど多くないということです。逆に言えば、大学職員以外の求人に出会うチャンスが多いということなので、年収が高くて働きやすい会社なら大学に限らず受けてみたいという人にはおすすめの転職サイトです。
私立は有名私立大学が中心となっています。国立大学では東京大学や東京外国語大学、私立大学では早慶以外では明治大学や立教大学などが過去に求人を出したことがあります。
- 有名私立大学の高収入求人を探している人
- 大学職員だけでなく他の求人も探している人
2. 大学職員になるためのおすすめの転職エージェント4選
次は転職エージェントについてです。大学職員になるためにおすすめのエージェントは以下の4つです。
- Re就活エージェント
- doda
- ビズリーチ
- リクルートエージェント
それぞれの転職エージェントの特徴などは、以下のとおりです。
大学職員におすすめのエージェント①Re就活エージェント
おすすめの年代 | Re就活と同様に20代の就職・転職に特化 |
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求人数 | 5,000件以上 |
メリット | 20代のエージェントが多く、気軽に相談しやすい |
デメリット | 面談拠点が少なめ(東京・大阪・名古屋) |
おすすめな人 | ・20代や第二新卒の人
・大学職員として働いている人の生の情報を聞いて転職活動したい人 |
過去に出ていた求人(公開求人のみ) | 東京大学、大阪大学、関東甲信越地区国立大学法人等グループ、近畿地区国立大学法人等グループ、近畿大学、上智大学、明治学院大学、中央大学など
※Re就活の公開求人 |
Re就活エージェントは、転職サイト「Re就活」が提供するエージェントサービスです。Re就活と同様に20代向け求人に特化しており、Re就活には掲載されていない非公開求人も多数保有しています。
Re就活の会員登録を行う際に「Re就活エージェントから情報を受け取る」にチェックを入れることで、簡単に利用を始めることができます。
メリットとしては、担当エージェントも20代の人が多いため、転職に関する相談を気軽に行うことができることです。
デメリットとしては、面談拠点が東京・大阪・名古屋の3箇所のみであるため、地方在住者は対面での面談を行うことが難しいことです。ただし、Web面談も対応してもらえるため、それほど大きなデメリットではありません。
Re就活を利用する人でエージェントサービスの利用に抵抗がない人は、Re就活と併せて登録することをおすすめします。
- 20代や第二新卒の人
- 大学職員で働いている人の生の情報を聞いて転職活動したい人
大学職員におすすめのエージェント②doda
おすすめの年代 | 全年代 |
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求人数 | 100,000件以上 |
メリット | 国公立・大手~小規模私立大学まで求人が幅広い |
デメリット | エージェントサービスを使えない求人もある |
おすすめな人 | ・国立大学・公立大学・私立大学など幅広い求人を見たい人
・大学職員以外の転職も検討している人 |
過去に出ていた求人(公開求人のみ) | 金沢大学、大阪公立大学、順天堂大学、立命館大学、追手門学院大学、桃山学院大学、帝京大学、千葉商科大学、など |
doda(デューダ)はパーソルキャリア株式会社が提供する、転職エージェント機能を兼ね備えた転職サイトです。
メリットとしては、公開求人だけでも国公立大学や大手~小規模の私立大学まで、幅広い大学の求人が掲載されていることです。「大学職員にはなりたいけれど、どんな大学を受けるかハッキリ決まっていない…」という人は、とりあえずdodaに登録して求人を眺めてみるだけでも、いろいろな発見があると思います。
デメリットとしては、サイトの性質上、エージェントサービスを使えない求人も掲載されていることです。「応募する」ボタンが青色の求人については、dodaを介さないため、応募後の日程調整などはすべて企業と直接行います。
前述したように幅広い大学の求人が掲載されており、国公立大学では金沢大学や大阪公立大学、私立大学では順天堂大学や立命館大学などが過去に求人を出したことがあります。
- 国立大学・公立大学・私立大学など幅広い求人を見たい人
- 大学職員以外の転職も検討している人
大学職員におすすめのエージェント③ビズリーチ
おすすめの年代 | 30代以降 |
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求人数 | 120,000件以上 |
メリット | 掲載求人はほとんどが年収800万円以上の私立大学 |
デメリット | 社会人経験の浅い20代には向かない |
おすすめな人 | ・20代後半~30代以上
・高収入の私立大学職員や高収入求人を探している人 |
過去に出ていた求人(公開求人のみ) | 埼玉県で年収800万〜1,200万、東京都で年収800万〜1,000万など
※非公開求人のため大学名は非公開 |
ビズリーチは株式会社ビズリーチが運営する、日本最大級のハイクラス向け転職サイトです。
ハイクラス向けと言うだけあって保有求人の年収は高く、ビズリーチを利用した35歳以上の転職後年収の平均が840万円という実績もあります。
メリットとしては、年収800万円以上の有名私立大学の掲載が多く掲載されている点です。年収アップを目標に大学職員への転職を目指すのであれば、ビズリーチへの登録は必須だと言えます。
デメリットとしては、サイトの性質上、社会人経験の浅い20代向けの求人が少ないことです。そのため、ビズリーチの利用は年齢30歳以上、現在の年収400万円以上のミドル層におすすめです。
大学職員の求人はほとんどが私立大学です。非公開求人のため大学名は書けませんが、東京都で年収800万円〜1,000万円、埼玉県で年収800万円〜1,200万円といった求人が確認できました。
- 20代後半~30代以上
- 高収入の私立大学職員や高収入求人を探している人
大学職員におすすめのエージェント④リクルートエージェント
おすすめの年代 | 全年代 |
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求人数 | 250,000件以上 |
メリット | 有名私立大学の非公開求人が多い |
デメリット | 国立大学職員の求人は少なめ |
おすすめな人 | ・行きたい大学の求人が見つからない人
・非公開求人も見たい人 |
過去に出ていた求人(公開求人のみ) | 立命館大学、学習院大学、松本大学、桃山学院大学、中京大学など |
リクルートエージェントは株式会社リクルートキャリアが運営する、業界No.1の求人数250,000件以上を誇る転職エージェントです。
リクルートエージェントが保有する求人の多くは非公開求人であり、エージェントとの面談を通してあなたにぴったりの求人を紹介してもらうことができます。
メリットとしては、有名私立大学の非公開求人が多いことです。私の国立大学職員時代の同僚も、リクルートエージェントを使って、都内有名私立大学への転職を成功させていました。私も同時期に転職活動をしていましたが、その大学の求人は大学のホームページには掲載されていなかったので、その同僚は非公開求人に応募し転職を成功させていたようです。
デメリットとしては、国立大学の求人は少なめなことです。とはいえ、全くないわけではありませんので、国立大学職員志望の人も一応登録しておくことをおすすめします。
「有名私立大学に入りたいけど、高倍率の試験を突破できる自信がない…」という人は、リクルートエージェントに倍率の低い非公開求人を紹介してもらうことが、内定への近道となります。
- 行きたい大学の求人が見つからない人
- 非公開求人も見たい人
3. 志望大学を決めるときにチェックしておきたいサイト
転職サイトや転職エージェントからの情報だけでは、年収や働く環境について具体的にイメージすることは難しいですよね。そんなときには、転職会議やOpenWorkといった、口コミサイトを参考にしましょう。
また、ミイダスを使ってあなたの市場価値を知っておくことで、エージェントから提示される求人の年収が妥当かどうかを判断することができます。
これらのサイトは志望大学を決めるときには是非チェックしておきたいサイトですので、以下で詳しく解説しますね。
3-1. 転職会議
国内最大級!会員数500万人!企業の口コミ・評判が豊富!
転職会議は、株式会社リブセンスが運営する、企業に関する就職や転職関連のクチコミ情報を提供するウェブサイトです。
企業に関するクチコミ情報が300万件以上掲載されており、会員登録者数は700万人を超える大手口コミサイトとなっています。
注意すべき点としては、転職会議のような口コミサイトでは、企業に対する愚痴やネガティブなコメントが集まりやすい傾向にあります。
そのため、すべてのコメントを鵜呑みにせず、あくまで参考程度に留めておきましょう。
ただし、年収に関してはかなり正確かつ詳細に公開してくれている口コミも多いです。国立大学であれば文部科学省のホームページで職員の年収が公開されていますが、私立大学の年収に関する情報は少なく、求人票には初任給しか掲載されていない大学もあります。
特に私立大学職員を目指す方は、転職会議を積極的に活用しましょう。
- 私立大学職員を目指す人
- 年収に関して詳しく知りたい人
3-2. OpenWork
社員口コミと評価スコアの数は1,250万件以上、登録ユーザー数は450万人以上となっています。
口コミを書く人は待遇面の満足度や社員の士気など、8つの項目から企業を評価します。口コミを見る人は8つの項目のレーダーチャートを確認することができます。
興味深いのは口コミ項目の1つである「経営者の提言」です。社員・元社員から見た企業の課題が詳細に書かれており、志望動機を考えるうえでのヒントになります。
志望大学で働く、あるいは働いていた人の生の声をより多く聞きたければ、転職会議と併せてチェックするとよいでしょう。
- 働いていた人の生の声を知りたい人
- 志望動機を考えるヒントが欲しい人
3-3. ミイダス
あなたの本当の職務適性がわかる!
ミイダスはミイダス株式会社が運営する、簡単ないくつかの質問に答えるだけで、自分の適正年収がわかったり、企業から直接オファーを受けられるサービスです。
適正年収については、正直、かなり高めに出ている気がします。出た年収から10%~20%程度を引いたものが実際の適正年収でしょう。
自身の適正年収を知っておくことは、転職を失敗しないために有効です。例えば、エージェントから年収が微妙な私立大学の求人を勧められたとしても、自身の適正年収を知っていればきっぱりと断ることができます。
ミイダスで来たオファーは面接が確約されているなど、転職サイトや転職エージェントにはないメリットもありますので、一度試してみてはいかがでしょうか。
- 自分の適性職種や適正年収を診断してもらいたい人
- 大学職員以外の転職も考えている人
- オファー求人を受けたい人
4.なぜ大学職員への転職では、転職サイトや転職エージェントへの登録が必要なのか?
大学職員への転職でも転職サイトや転職エージェントを利用した方が良い理由は、以下の2つです。
- 国立大学の場合:個別採用試験の実施を見逃さないため
- 私立大学の場合:非公開求人により有利に選考を進めるため
詳しく解説していきますね。
4-1. 国立大学は個別採用試験の実施を見逃さないため
国立大学職員になるために最も一般的な方法は、「国立大学法人等職員統一採用試験」(以下、「統一採用試験」といいます)を受験することです。
統一採用試験とは、北海道、東北、関東甲信越、東海・北陸、近畿、中国・四国、九州の7つの地区ごとに合同で実施される、国立大学職員の採用試験です。年齢制限があり、年度末年齢で30歳以下の人のみ受験することができます。例年5月ごろにインターネットで申込が受け付けられ、7月ごろに一次試験(教養科目のみの筆記試験)を受験します。一次試験に合格した人は、8月以降順次、志望する地区内の大学の二次試験(面接試験)を受験し、合格すれば国立大学職員になることができます。
「統一採用試験があるなら、転職サイトや転職エージェントに登録する必要はないのでは?」
こう思われる人も多いと思います。
実は、国立大学職員の採用は統一採用試験からのみ行われるわけではありません。転職サイトや転職エージェントを通じて行われる、個別採用試験による採用が最近は増えてきています。中には新卒の人でも個別採用試験を受けられる大学もあります。
例えば、令和4年2月時点で少し検索してみただけでも、以下の国立大学が転職サイトを通じて職員募集を行っていました。
大学名 | 転職サイト |
東京大学 | Re就活 |
大阪大学 | Re就活 |
九州大学 | マイナビ転職 |
京都大学 | マイナビ転職 |
東北大学 | リクナビNEXT |
東京医科歯科大学 | リクナビNEXT |
徳島大学 | doda |
北海道大学 | リクルートエージェント |
転職サイトや転職エージェントを通じた個別採用試験は筆記試験が課されない場合も多く、また統一採用試験での30歳という年齢制限が撤廃されている場合もあります。
したがって、転職サイト等を通じた個別採用試験は、以下のような方におすすめです。
- 筆記試験が苦手な人
- 年齢制限により国立大学法人等職員統一採用試験の受験資格がない人
- アピールできる資格や社会人経験がある人
国立大学職員への転職を希望する人は、転職サイトや転職エージェントに登録することにより、以下のようなメリットを得ることができます。
個別採用試験の情報を早くから得られる
- 個別採用試験を行う場合は大学の公式ホームページでももちろん告知されますが、転職サイトの方がより早い時期から掲載される傾向にあります。情報をいち早くキャッチしておくことで志望動機などを作りこむ時間が増え、他の受験者よりも有利になれます。
転職サイトが主催する合同説明会に参加できる
- 転職サイトは規模の大きな合同説明会を頻繁に開催しています。Re就活の「就職博」「転職博」のように、国立大学法人が定期的に出展している合同説明会では、国立大学職員の生の声を聞いたり、質問をすることができます。
大学職員の求人情報をまとめて検索できる
- 転職サイトでは「大学職員」などのキーワードで検索することで、大学職員の求人をまとめて閲覧できます。すなわち、志望大学それぞれのホームページをマメにチェックしなくてもよいということです。また、あなたが知らなかった大学の求人に出会える可能性もあります。
エージェントがおすすめの求人を紹介してくれる
- 大学職員の仕事に興味があることを転職エージェントに伝えておけば、おすすめの求人を紹介してくれます。国立大学職員にこだわらない人は、より給与や待遇の良い私立大学職員の仕事に就ける可能性もあります。
個別採用試験で採用されても、統一採用試験で採用された人に比べて「給与が低い」「昇進が遅い」といったようなことは一切ありませんので、安心してください。また、初任給は前職の経験も考慮して決定されます。例えば、新卒で国立大学職員になって5年目の人の給与と5年間民間企業で勤務して転職してきた人の初任給は、ほとんど同じ額です。
統一採用試験は年に1回しかありませんが、個別採用試験は時期を問わず開催されます。「できるだけ早く大学職員に転職したい」と考えている人は、個別採用試験のチャンスを逃さないために、転職サイトや転職エージェントへの登録を強くおすすめします。
4-2. 私立大学は非公開求人により有利に選考を進めるため
一方、私立大学の職員の採用は、大学ごとの個別採用試験のみとなっています。国立大学のような統一採用試験はありません。
採用試験の情報は大学のホームページやハローワーク、転職サイトでも公開されますが、それだけでは十分ではありません。
私立大学の場合は、dodaやビズリーチ、リクルートエージェントといった特定のエージェント会社のみに、「非公開求人」という形で求人を出すことがあるからです。
特にこの傾向は有名私立大学において顕著ですので、年収の高い有名私立大学の職員になるためには、エージェントサービスに登録することが「はじめの第一歩」となります。
非公開求人とは、誰でも見られる大学ホームページや転職サイトには掲載されず、エージェントサービスに登録している人に対してのみ、転職エージェントが紹介してくれる求人のことです。一般的に公開されている求人よりも採用倍率は低い傾向にあります。
次の2つの理由が考えられます。
①候補者の絞り込みを転職エージェントに任せたい
- 有名私立大学の待遇が良いことはすでに多くのブログなどでも紹介されていますので、公開で求人をだすと途方もない数の応募があることが予想されます。非公開求人ならば、転職エージェントが「求人に見合った最低限の能力はあるか」「大学と求職者、お互いの求める条件がマッチしているか」などを判断してくれるため、大学としては候補者の絞り込み、いわばゼロ次選考を転職エージェントに任せることができます。
②求人内容を他大学に知られたくない
- 大学同士は学生を奪い合うライバルでもあります。公開で求人を出してしまうと、今後の動きをライバルに教えることになってしまいます。例えば、ある大学が「広報活動強化のため動画編集ができる人材募集!」と公開求人に書いてしまうと、他大学は「公式YouTubeを始めるのかな?」と見当がついてしまいますよね。ライバルに不用意に情報を与えてしまわないように、非公開求人を活用する私立大学は多いです。
エージェントに私立大学の非公開求人を紹介してもらうためには、私立大学職員の志望度が高いことをアピールしましょう。
非公開求人を紹介してもらえるかどうかは、その人の能力ではなく、志望度で判断されます。なぜなら、エージェントの報酬は出来高制となっているため、エージェントとしてはあなたにできるだけ多くの企業を受けてもらい、早く内定を取ってもらいたいからです。
そのため、志望度の高い業界を伝えておくと、その業界の求人を中心に紹介してくれます。「私立大学職員にどうしてもなりたい!そのためには紹介された求人すべて応募します!」くらいの熱意をアピールしておくと、優先的に私立大学の非公開求人を紹介してくれるでしょう。
5. 転職サイトと転職エージェントの違いは?
転職サイトや転職エージェントに登録する前に、両者の違いを確認していきましょう。
転職サイトと転職エージェントの違いをまとめましたので、まずは以下の表をご覧ください。
転職サイト | 転職エージェント | |
向いている人 | 一人でじっくり考えながら転職活動をしたい人 | エージェントと二人三脚で、なるべく早めに転職を決めたい人 |
非公開求人 | × | 〇 |
応募できる求人数 | いくらでも好きなだけ応募できる | エージェントと相談しながら決める |
応募書類の添削や面接対策 | × | 〇 |
企業との交渉(年収や勤務地など) | × | 〇 |
5-1. 向いている人
転職サイトは、転職サイトに公開されている求人の中から、あなたが気になる求人をピックアップし応募することになります。志望動機の作成や、面接日時の調整もすべてあなた自身で行いますので、1人でじっくり考えながら転職活動をしたい人や、今すぐには転職を考えていないが大学職員の求人情報を得ておきたい人におすすめです。
転職エージェントは、専任のキャリアパートナーがキャリアカウンセリングを行い、あなたの能力や志望度に合った求人を紹介してくれます。通常の転職活動期間は1~2ヶ月程度となるため、大学職員になりたいという気持ちがすでに固まっている人や、すぐにでも転職を決めたい人におすすめです。
5-2. 非公開求人
転職サイトではすべての求人が公開求人となっており、だれでも見ることができます。
転職エージェントは一部の求人をサイトで公開しているのみで、保有している求人の大部分は非公開求人となっています。
ここまで説明してきたように、私立大学の場合は、dodaやビズリーチ、リクルートエージェントといった特定のエージェント会社のみに、「非公開求人」という形で求人を出すことがあります。
非公開求人はそのエージェントに登録している人にしか紹介されませんので、大学ホームページや転職サイトで公開されている求人と比べて倍率は低くなります。
できるだけ多くの大学の求人に応募したい人や、公開求人の高い倍率をクリアできる自信がない人は、転職エージェントの利用を検討しましょう。
同じグループが運営する転職サイトと転職エージェントでも、保有している公開求人が異なっていることがあります。例えば、リクナビNEXTとリクルートエージェントは同じリクルートグループですが、リクナビNEXTのみで掲載されている公開求人もたくさんあります。公開求人を見逃したくない方は、転職サイトと転職エージェントの併用をおすすめします。
5-3. 応募できる求人数
転職サイトは掲載されている求人に好きなだけ応募できます。1人当たり応募は何件までといったような制限はありません。
転職エージェントは応募の段階からエージェントと二人三脚で進めていくため、応募する求人もエージェントと相談しながら決めることになります。あなたの判断だけで求人に応募することはできません。例えば、あまりにも合格可能性の低いような求人や応募資格を満たしていない求人に応募しようとしても、エージェントからストップがかかります。
一見不便なようですが、受かる可能性の低い求人に時間を割くことはなくなるので、より効率的に転職活動を進めることができます。
5-4. 応募書類の添削や面接対策
転職サイトは、サイトに掲載されている転職ノウハウを確認しながら転職活動を進めることになります。応募書類の添削や面接対策といったような、あなた専用のサービスを受けることはできません。
転職エージェントは、応募書類の添削や面接対策といった、あなた専用のサービスをエージェントから受けることができます。したがって、転職サイトのみを利用した場合と比べて、内定率は高くなる傾向にあります。
5-5. 企業との交渉(年収や勤務地など)
転職サイトは、求人の応募や面接日時の調整、年収や勤務地といった入社の条件の交渉は、すべてあなた自身で行う必要があります。
転職エージェントは、エージェントが企業への応募から面接日時の調整、年収や勤務地といった入社の条件交渉まで、あなたの代わりに行ってくれます。年収の条件を直接大学に伝えることはなかなか難しいですよね。プロのエージェントに任せれば、あなたのために大学と可能な限り交渉してくれます。
エージェントが大学からもらえる報酬は「入職した人の年収の〇割」のように決まっていることが多いため、エージェントもあなたの年収を上げるために最大限努力してくれます。
転職サイトや転職エージェントにキーワード検索機能がある場合は、以下のようなキーワードで検索しましょう。
- 国立・私立共通:「大学職員」
- 国立のみ:「国立大学法人」
- 公立のみ:「公立大学法人」
- 私立のみ:「学校法人」
※「大学職員」のキーワードだけでは検索結果に出てこない求人もあるため注意!
6. 大学職員への転職で失敗しないために気をつけること
大学職員への転職を考えている人は、次の3つのことに気をつけましょう。
- 大学職員はつぶしがきかない仕事で転職や独立は困難
- 国立大学は公務員とほぼ同じ年収、私立大学は国立大学より高年収だが狭き門
- 年収、勤務地、働きやすさなどをリサーチし、総合的に判断する
6-1. 大学職員はつぶしがきかない仕事で転職や独立は困難
ハッキリ言って、大学職員の仕事はつぶしのきかない仕事です。また、大学職員から他業種への転職や独立は困難です。理由は以下の3つです。
- PC作業や学内の調整業務が多く、特別なスキルが身につきにくい
- 通常2~3年で異動があるため、「スペシャリスト」にはなりにくい
- 管理職への昇進が遅いため、仕事でマネジメント能力を発揮する機会がない
大学職員の仕事は、パソコンを使ったルーティンワークや会議のスケジュール調整など、言ってしまえば「誰にでもできる仕事」が多いです。
また、経理などの専門性が高い部署に在籍したとしても、知識が身についたころに異動があるため、専門性を身に着けることができません。
さらに、転職の際に必要となることが多い「マネジメント経験」については、管理職への昇進が遅い(30代後半〜)大学職員では若いうちに経験することが難しいと言えます。
そのため、いったん大学職員としてのキャリアをスタートすると、他業種への転職や独立はとても困難です。
一生を大学職員としてやっていく覚悟があるのか、よく考えてから受験するかどうかを決めましょう。
6-2. 国立大学は公務員とほぼ同じ年収、私立大学は国立大学より高年収だが狭き門
国立大学職員はみなし公務員であるため、公務員とほぼ同じ給与・待遇となっています。手当や福利厚生もしっかりしており、同世代の平均を少し上回るくらいの年収は期待できます。
私立大学職員は、基本的に国立大学職員よりも高年収となっています。世間一般では中堅とされるような大学(例えば、桜美林大学や龍谷大学)でも、40代で年収1,000万に到達します。
年収の高さに魅力を感じて大学職員になるのであれば、中堅以上の私立大学職員を目指しましょう。ただし、私立大学職員の試験は筆記試験がない分志願者も多く、普通に公開求人から受ける場合は、国立大学よりも圧倒的に狭き門です。
本気で私立大学職員になりたい人は、転職エージェントを利用し、非公開求人や履歴書の添削といったサービスをフル活用しましょう。
6-3. 年収、勤務地、働きやすさなどをリサーチし、総合的に判断する
以下は私が聞いたことのある、大学職員への転職の失敗談です。
このような失敗を避けるには、転職会議やOpenWorkのようなクチコミサイトの利用が有効です。
また、年収や勤務地については、募集要項にはっきりと書いていないような場合もあるでしょう。募集要項から判断できないことや不安なことがあるときは、面接のときにこちらから聞いてみましょう。
転職は人生の一大イベントです。疑問や不安は極力取り除いてから臨むことが大切です。
7. 転職サイトや転職エージェントを利用するときによくある質問
最後に、転職サイトや転職エージェントを利用する際によくある質問と、その回答を掲載しておきます。タップorクリックで回答が表示されますので、気になる質問があれば回答を確認してみてくださいね。
転職エージェントでは多くの非公開求人を保有しているほか、大学に対して推薦文を書いてくれることもあるため、転職サイトのみを利用したときと比較して内定率は高くなる傾向があります。
全く問題ありません。特定の転職サイトやエージェントにしか求人を出さないという大学も多いため、むしろ積極的に複数の転職サイトやエージェントに登録するべきです。
給与や待遇に納得できなければ辞退しても問題ありません。エージェントは内定を受諾するよう促してくるでしょうが、転職は人生における大きなイベントです。行きたいと思わない大学に無理に行く必要はありません。
基本的には無料で利用できます。エージェントを利用した人が大学に入職すれば、大学からエージェントに紹介料が支払われる仕組みになっているため、一部のエージェントを除き利用者の料金負担はありません。
できるだけ本音で接することをおすすめします。例えば、年収が今の会社より高い大学に転職したいのに、それを伝えなければ年収の低い大学の求人ばかり紹介されるかもしれません。それではお互いの時間がもったいないですよね。年収や勤務地など、譲れない条件がある場合は最初にはっきりと伝えておきましょう。
履歴書と職務経歴書はあらかじめデータで準備しておいた方がいいでしょう。どちらも最初の面談を行う前に提出を求められることが多いです。リクナビNEXTでは履歴書と職務経歴書のテンプレートを無料でダウンロードできます。
8.まとめ
大学職員になるためにおすすめの転職サイト等は以下のとおりです。特定の転職サイトやエージェントにしか求人を出さないという大学も多いため、少しでも気になるサイトがあれば複数登録しておくことを強くおすすめします。
転職サイト
転職エージェント
クチコミサイト、診断サイト
大学職員への転職を希望している人は、転職サイトや転職エージェントに登録しておくことで以下のようなメリットがあります。
- 国立大学職員志望の人は、個別採用試験の実施を見逃さなくなる
- 私立大学職員志望の人は、非公開求人に応募することにより選考を有利に勧めることができる
- 転職サイトが主催する合同説明会に参加することで、大学職員の生の声を聞くことができる
- 応募書類の添削や面接練習といった、あなた専用のサービスを転職エージェントから受けることができる
あなたが大学職員に転職したいと思ったとき、この記事が役に立つことを願っています。