「大学職員になるために面接対策って何をすればいいの?」
「面接でよく質問されるものをちゃんと対策しておきたい」
大学職員への就職・転職を考えたとき、面接対策はどのようにすればいいのか疑問が湧いてくるのではないでしょうか。
結論から言うと、大学職員の面接では「必ず出される質問」「よく出される質問」というものがあります。
その「必ず出される質問」「よく出される質問」さえちゃんと対策しておけば、面接であたふたするようなことはなく、しっかりと受け答えでき、大学職員へ近づくことができます。
大学職員の面接対策では、以下の「必ず出される質問」「よく出される質問」について必ず対策しておきましょう。
- 自己PRを簡潔にお願いします。
- なぜ本学を志望しましたか?
- なぜ大学業界を志望しましたか?
- 今までで一番苦労した経験はなんですか?また、それをどのように乗り越えましたか?
- 本学でやりたい仕事はありますか?
- 何か質問はありますか?
- あなたの長所と短所は何ですか?
- ほかの大学は受けていますか?
- 本学の課題はなんだと思いますか?
- 大学職員とはどのような仕事だと思いますか?
- 大学関係の気になるニュースはありますか?
- 前職で失敗した経験は?どのようにリカバリーしましたか?
- 仕事を進めるうえで一番重視するポイントは?
- 10年後どうなっていたいですか?
- 希望する部署に配属されなかったときはどうしますか?
- 大学職員は調整業務が多いですが、関係者を巻き込んで仕事をする上で何が重要だと思いますか?
「本当にこの質問だけを面接対策しておけばいいの?」という疑問もあると思います。
就職・転職の際は面接試験はつきもの。特に大学職員の面接対策の情報について、本やインターネットにもあまり情報はありません。
- 面接ではどういったことを意識すればいいのか
- どんな人が採用されるのか
といったことが気になると思います。
そこの記事では、元国立大学法人職員で、中堅私大の内定も得たことのある筆者が、大学職員の面接で「必ず出される質問」「よく出される質問」と回答例を解説します。
- 大学職員で「必ず出される質問」「よく出される質問」及びその回答例
- 大学職員の面接で気を付けるべきこと
- 面接に受かる人の共通点
その上で、大学職員の面接で気をつけるべきことと、先ほど上げた、面接に受かる人の2つの共通点について詳しく解説します。
大学職員への就職・転職を考えている人は、ぜひ最後まで読んで、面接を受けるときの参考にしてみてくださいね。
▼転職サイト・転職エージェントについての解説はこちらから
1. 大学職員の面接対策【質問集】一覧
冒頭でも少し触れましたが、大学職員の面接で必ず出される質問は以下の通りです。
最低限、これらの質問はしっかりと対策しておきましょう。
- 自己PRを簡潔にお願いします。
- なぜ本学を志望しましたか?
- なぜ大学業界を志望しましたか?
- 今までで一番苦労した経験はなんですか?また、それをどのように乗り越えましたか?
- 本学でやりたい仕事はありますか?
- 何か質問はありますか?
- あなたの長所と短所は何ですか?
- ほかの大学は受けていますか?
- 本学の課題はなんだと思いますか?
- 大学職員とはどのような仕事だと思いますか?
- 大学関係の気になるニュースはありますか?
- 前職で失敗した経験は?どのようにリカバリーしましたか?
- 仕事を進めるうえで一番重視するポイントは?
- 10年後どうなっていたいですか?
- 希望する部署に配属されなかったときはどうしますか?
- 大学職員は調整業務が多いですが、関係者を巻き込んで仕事をする上で何が重要だと思いますか?
いかがですか?
質問にパッと答えられそうですか?
以上の質問は、面接の前に最低限対策しておきたい内容です。
「3. 大学職員の面接で聞かれそうな質問10選【できるだけ対策して!】」
この2つの章に、どんな風に受け答えすべきか受け答えの例とともに、簡単な解説を記載しています。
詳しく面接対策したい人は、じっくりと読んで練習してみてくださいね。
2. 大学職員の面接対策!必ず出される鉄板の質問6選【これだけは外せない】
大学職員の採用面接に限らず、基本的に面接での質問は以下の6つに大別されます。
自己PR・自己紹介 | 自己PRを簡潔にお願いします。 |
---|---|
大学(企業)の志望動機 | なぜ本学を志望しましたか? |
業界の志望動機 | なぜ大学業界を志望しましたか? |
過去・経験 | 今までで一番苦労した経験はなんですか?また、それをどのように乗り越えましたか? |
未来・ビジョン | 本学でやりたい仕事はありますか? |
面接官への逆質問 | 何か質問はありますか? |
面接に臨むときには、最低限この6つの質問には答えられるように対策しておく必要があります。
以下で回答例と回答のポイントを解説していきますので、ぜひ参考に対策してみてください。
なお、面接に臨む人の人物像は以下のとおりとします。
新卒で東京の民間企業に就職(経理職)。2年ほど働いたが、仕事が忙しく給料も安いので将来に不安。大学職員であれば給料はそこそこでワークライフバランスのとれた生活ができると考え、出身地方の大学(自分の出身大学ではない)を受験することにした。
面接対策①自己PR・自己紹介に関する質問
大学に限らず、どこの企業面接でも最初に聞かれることが多い質問です。
津田花子と申します。私は〇〇大学を卒業後、株式会社△△商事に2年間勤めています。入社以来、契約業務や決算業務といった経理系の業務をひととおり経験してまいりました。経理という会社の基盤となる業務に一貫して取り組んできた経験は、貴学で働く上でも生かすことができると考えています。
私のアピールポイントは、周りの人のために思い切った挑戦ができるという点です。私はチーム全体の業務効率化のため未経験であったプログラミングに独学で取り組み、データの抽出や入力作業といった定型業務のほとんどを自動化し、チームの残業時間を月平均45時間から15時間に削減した実績がございます。さらに、そのプログラミングスキルを部署の垣根を超えて役立てたいという思いから、会社のホームページを新しく立ち上げることにも挑戦しました。新しい会社のホームページは役員や取引先にも大変好評で、会社のホームページを訪れる人は立ち上げ前と比較し2倍に増えました。
貴学で働くうえでも、挑戦によって未来を切り開いていきたいと思います。
- 長々と(1分以上)自分語りをすることはやめましょう。
- 面接は最初が肝心!落ち着いて笑顔で回答しましょう。
- 具体的な数字を交えてアピールしましょう。
面接対策②大学の志望動機に関する質問
大学の志望度を図るための質問で、面接官に最も深掘りされやすい質問です。しっかりと面接対策しておきましょう。
もっとも大きな理由は、貴学の建学の理念である「社会と隣人に広く奉仕する」に共感したからです。
私の行動の軸となる考え方は、「周りの人や社会にとって広く役に立つ」ことです。
例えば、チームメンバーの業務負担を減らすためにプログラミングを勉強したり、会社のことをより深く知ってもらうためにホームページを新しく立ち上げたり、経理部職員として会計相談に乗れるように簿記の資格を取ったりといったように、私は常に誰かの役に立つために挑戦を続け、自らを高めてまいりました。私のこの考え方は、貴学の掲げる理念と一致すると考えます。
さらに、貴学のパンフレットやインターネット上の教職員のインタビュー記事を拝見すると、必ずと言っていいほど建学の理念についてのお話をされており、建学の理念がただの標語ではなく、学生や教職員に広く浸透しているように感じます。「社会と隣人に広く奉仕する」精神が浸透している環境で、自らを高めながら貴学、ひいては社会の役に立ちたいと思ったため、志望いたしました。
- 最も無難なのは「大学の理念やスクールモットーに共感したから」!ただし理由も説明できること。
- 国公立大学の場合は「地元で働きたかったから」でもOK!転勤のある私立大学では言わない方がいいかも…
- 大学名を変えるだけでどの大学でも言えそうな志望動機はNG!その大学でなければいけない理由を説明できること。
面接対策③業界の志望動機に関する質問
業界の志望動機についての質問です。大学業界や大学職員という仕事についての理解が問われます。
学生時代にアルバイトで人材派遣会社の事務をしていたため、事務処理能力には自信がありました。教育・研究・産学連携・大学運営など様々な職種が存在する大学ならば、事務処理能力を生かしつつ、人や社会にとって広く役に立つことができると思ったため、大学業界を志望することにいたしました。
- 大学職員の仕事の種類や特徴を理解していることをアピールしましょう。
- ほかに受けている業界を聞かれたら正直に言っても良いですが、あまり大学とかけ離れた業界だと理由を聞かれるかもしれません。(例:公務員や教育系企業であれば大学業界と近いが、ITベンチャーなどは大学業界と遠い)
面接対策④過去・経験に関する質問
あなたが経験してきたことや打ち込んできたことを問う質問です。
あなたが社会人の場合は「直近の仕事での経験」など社会人としてどんなことに貢献したかを詳しく説明できるようにしましょう。
学生の場合は「学生時代に打ち込んだこと」と結び付けて話すと良いでしょう。
プログラミングに関する知識が一切ない状態から独学したことです。私は2つの方法でこれを乗り越えました。
1つ目は、いろいろと知識を詰め込むよりも、まずは手を動かしてみることです。私の場合ですと、分厚い入門書を読み込むよりも、やりたいこと、例えばセルのコピー&ペーストの自動化をどうしたら実現できるかを調べて実装していきました。新しいことを始めるうえでインプットはもちろん重要ですが、まずは手を動かしてみることにより自分の目指すゴールと今の自分に足りないスキルに気づくことができます。
2つ目は、一旦手を動かし始めたら、完璧でなくてもまずは完成させるということです。私の仕事のすべてにおいて言えることですが、トライ&エラーや他者からのフィードバックを積み重ねることで、少しずついいものを作っていくことを心がけています。プログラムのコードが汚かったりすることはひとまず気にせず、まずは最低限必要な機能をもったものを完成させることを優先させました。
たとえ自分のやり方がベストでなかったとしても、まずは完成させ、他者からフィードバックを受けることでより良いものにしていくことが、仕事をしていく上では重要だと考えます。
- 重要なのは「どうやって乗り越えたか」の部分!結果も大事ですが、困難なことでも自分なりに工夫をして乗り越えられる人材であることをアピールしましょう。
- できるだけ具体的なエピソードを盛り込みましょう。
面接対策⑤未来・ビジョンに関する質問
あなたのビジョンや目標を問う質問です。この質問への面接対策がしっかりしていると、大学で働く姿がしっかりイメージできているとみなされ、面接官からも高評価です。
どういったことに貢献できるのか詳しく説明できるようにしておきましょう。
事業会社で契約や決算といった経理系の部署を一通り経験してきたことを生かし、即戦力として経理系の業務に取り組みたいです。事業会社で培った経験は、貴学でも役に立つと考えています。
具体的には、財務状況の公表資料を、もっとカジュアルで親しみやすいものにしてみたいと考えています。貴学のマスコットキャラクターは学生や保護者に広く認知されていると伺っています。財務状況の公表資料に貴学のマスコットキャラクターを登場させることで、より多くの方に手に取っていただけるようになるのではないでしょうか。
- あなたが社会人の場合は、前職での経験が生かせる仕事を答える方が無難です。
- 学生の場合は、単純にやってみたい仕事を答えてもよいですが、理由もしっかり説明できるように対策しましょう。
面接対策⑥面接官への逆質問
面接の最後に聞かれることが多い質問です。
逆質問の対策も忘れずにしておきましょう。
【回答例1】
募集要項には記載がなかったのですが、住宅手当・扶養手当はありますか?
【回答例2】
〇〇様が実際に働かれていて感じる、貴学もしくは大学業界全体の課題をお聞かせいただけますでしょうか。
- 「特にありません」は絶対NG!必ず何か質問して就労意欲をアピールしましょう。
- 募集要項や大学のホームページを見ればわかることを質問するのはやめましょう。
- 給与や待遇について聞いておきたいことや分からないことがあれば、質問してもOKです。
- 大学や業界全体の課題を聞くことで、次回以降の面接での引き出しを増やすことも可能です。
逆質問の際に、面接官への印象が変わることはよくあります。どうせ質問するのなら、いい印象を残して面接を有利に進めたいですよね。
▼大学職員面接で印象を良くする逆質問が知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
3. 大学職員の面接対策!よく出される準備すべき質問10選
第2章では面接の基本となる6つの質問について、回答例と回答のポイントを解説しました。
実際の面接ではこれらのほかにも様々な質問が飛んでくるため、しっかりと対策しておかなければなりません。
なぜなら、大学の面接官はほとんどが素人なので、奇をてらった質問はせず、マニュアル通りに面接を進めるからです。
私はとある民間企業の面接で「あなたをコンビニの商品に例えると何ですか?」という質問をされたことがありますが、そのような抽象的な質問は大学職員の面接ではまずあり得ません。
自己PR・自己紹介の派生 | あなたの長所と短所は何ですか? |
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大学(企業)の志望動機の派生 | ほかの大学は受けていますか?
本学の課題はなんだと思いますか? |
業界の志望動機の派生 | 大学職員とはどのような仕事だと思いますか?
大学関係の気になるニュースはありますか? |
過去・経験の派生 | 前職で失敗した経験は?どのようにリカバリーしましたか?
仕事を進めるうえで一番重視するポイントは? |
未来・ビジョンの派生 | 10年後どうなっていたいですか?
希望する部署に配属されなかったときはどうしますか? 大学職員は調整業務が多いですが、関係者を巻き込んで仕事をする上で何が重要だと思いますか? |
この章では、これら5つの質問から派生した、大学職員の面接で聞かれそうな10の質問について、回答例を記載していきます。
面接対策①自己PR・自己紹介からの派生
まずは、自己PR・自己紹介からの派生の質問に対して、面接対策をしていきましょう。
長所は好奇心旺盛なところです。例えば、私は人が勧めてくれる映画や本はできるだけ鑑賞しますし、最新のガジェットなどにも興味があります。大学業界は保守的な業界だと思われがちですが、国の大学改革政策や今後ますます進行する少子化など、外的要因により変化が起きやすい業界だと私は思います。私は持ち前の好奇心を生かして、変化を楽しみつつ対応することができます。
短所は周りのペースに合わせるのが苦手なところです。周りと同じペースで仕事を進めるよりは、自分が先に仕事を進めてしまいたいと思います。ただし、そういった時は自分の仕事を終わらせたあとはまわりの仕事を手伝うなど、チームの和を乱さないよう配慮しています。
面接対策②大学の志望動機からの派生
次は大学志望動機からの派生の質問です。しっかりと対策しておきましょう。
同時期に職員募集のあった△△大学を受験しました。現在、一次面接通過のご連絡をいただいたところです。
この質問に対して、こういった返答が来ると思います。こちらも併せて対策しておきましょう。
貴学が第一志望ですので、貴学を選びます。私は貴学の建学の理念とともに、事務職員の業務効率化のためにAIやRPAを積極的に取り入れる姿勢に深く共感しています。プログラミングにより業務効率化を行ってきた経験から、貴学で働きたいと強く希望しています。
もう一つ、よく聞かれるのが大学の課題についてです。
答えにくい質問ですが、本当に志望しているのかどうか大学側はこの質問で判断しています。志望する大学のホームページや公開されている財務諸表などを確認して対策しておきましょう。
2021年度の一般入学試験志願者数における首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)出身者の割合を調べたところ、貴学は近隣の同規模大学と比較し3割程度低かったようです。貴学の高い就職率・留学率と、それを実現するための先進的な取り組みがあまり知られていないことも一因かもしれません。
例えばですが、インターネット広告の出稿なども検討してよいのではないでしょうか。貴学は他大学に比べてSNSでの発信に力を入れているように感じるので、違和感はないと思います。
面接対策③業界の志望動機からの派生
業界の志望動機からの派生について対策しておくべき質問は以下の通りです。
自分の得意分野を生かしながら、人材の育成や研究支援を通して未来を作る仕事だと思います。
私一人でできることには限りがありますが、例えば社会に送り出した学生や支援した先生の研究が、未来を大きく変えるかもしれません。
事務処理や財務という自分の得意なことを生かしつつ、社会の役に立ち、未来を大きく変えることができる可能性がある仕事という意味では唯一無二の仕事であると思います。
大学関係のニュースなど時事問題も質問される可能性があります。対策しておいて損はないですよ。
政府が10兆円規模の大学ファンドを設立したことです。目標としている年間3,000億円の運用益は、現在国立大学に配分している運営費交付金の3割に当たり、大変インパクトの大きな額です。
運用が成功し本当に年間3,000億円を大学に配分できるのであれば、大学の研究環境や研究者の待遇改善につながると思います。
面接対策④過去・経験からの派生
過去・経験からの派生も人間性をチェックするうえで重要なポイントです。過去の自分を見直して、対策しておきましょう。
今の会社に入社して間もないころ、役員会議を設定する際に、会場をこちらで勝手に決めてしまったことで社長からお叱りを受けたことです。空いているからと言って役員室から離れた会議室にしてしまったこと、社長の承認を得ずに役員に通知してしまったことから、社長がお怒りになるのももっともだと思いました。
どちらも私が社長の立場に立って考えてみれば気付けたことです。私はこの経験から、常に相手の立場に立って仕事に取り組むことを心がけています。
さらにもう一つ、質問を見ておきましょう。
優先順位を明確にすることです。大学職員の仕事は営業のノルマのようなものはありませんが、締め切りは常に意識する必要があると感じています。
また、例えば財務諸表の作成や学生の成績に関する仕事など、絶対にミスをしてはいけない事務作業も多くあります。
締め切りのある仕事はアクシデントが起きても対応できるようになるべく優先して取り組む、ミスをしてはいけない仕事は時間をかけてゆっくり取り組むなど、仕事ごとに自分の中で優先順位を定めて取り組むようにしています。
面接対策⑤未来・ビジョンからの派生
大学職員になることも含めて、未来やビジョンについても考えておきましょう。どう貢献できそうか考えておくことが重要です。
自らも挑戦しつつ、同僚や部下の挑戦も応援できる人間でありたいと思っています。
具体的な挑戦の例としては、貴学の高度情報化人材育成プログラムをぜひ受講し、業務にAIを応用できるようになりたいと思っています。私が取り組んだことがあるのは業務の自動化までで、機械学習などのAIの活用には取り組めていません。AIが活用できると事務職員の業務効率化をさらに進めることができると思います。
大学職員に入ってからのビジョンはちゃんと対策しておくべきです。2つ質問例を紹介します。
他の仕事を経験することで見えてくることもあると思いますし、私の場合は貴学の出身ではありませんので、まずは貴学のことを知るためにいろいろな部署で経験を積むことが必要だと考えています。配属された部署で着々と実績を積み上げ、やりたい仕事を任せてもらえるような信頼できる職員になりたいと思います。
関係各位への事前の説明や根回しが重要だと考えます。大学とは学生・教職員をはじめとし、同窓会や取引先など様々な人がステークホルダーとして関係する組織であり、各人ごとに立場や考え方も異なります。誰かの利益が誰かの不利益であるといったことも当然ございます。
そのような中で、それぞれの立場や考え方を理解した上で、どのような方向に進めることが貴学や社会全体の利益になるのかを考え明確にし、方向性が決まればそこに到達するためにあらかじめしておくべきこと、例えば不利益を被る人の説得などを事前に進めて根回しをしておくことが、関係者を巻き込んで仕事をする上で重要だと考えます。
4. 大学職員の面接を受ける際に気を付けるべき4つの注意点
これまで大学職員の面接のポイントと回答例を見てきました。この章では、面接を受けるときに気を付けてほしい注意点を4つ紹介します。
- 第一印象が命!
- エントリーシートに書いてあることをそのまま読み上げない!
- 具体的な数字でアピールする!
- 多少数字を盛るのはOKだが、嘘はつかない!
どれも基本的なことばかりですが、実際の面接の場面となると、意外と意識できていなかったりします。
以下で詳しく解説していきますね。
4-1. 第一印象が命!
「面接の合否は最初の数秒で決まる」とよく言われます。
面接の最初に、面接官に悪い印象を持たれると、その後どれだけ素晴らしい受け答えをしたとしても合格するのは難しいでしょう。
逆に、最初の印象が良ければ、たとえ受け答えで多少のぼろが出たとしても、「感じの良い人だったよね」という評価になりがちです。
特に、大学職員の面接では面接官が素人であるがゆえに、第一印象で合否を決めてしまいがちです。
面接官に良い第一印象を与えるためには、以下のことを意識しましょう。
- 意識して口角を上げる
- 普段の悪い癖が出ないようにする
- 明るいトーンで、ハキハキとしゃべる
- 清潔感を大事にする
順番に解説していきます。
意識して口角を上げる
口角を上げることによって人の顔の印象は全く変わります。本番で緊張してしまう人は、鏡を見ながら練習しましょう。
普段の悪い癖が出ないようにする
- 脚を組む
- 貧乏ゆすりをする
- 舌で口の周りを舐める
といったような癖がある人は、面接中に出ないように意識しましょう。(本当は癖を直してしまうのが一番ですが…)
明るいトーンで、ハキハキとしゃべる
必要以上に大きな声を出す必要はありませんが、面接官に聞き取りやすい声量や声の出し方を意識しましょう。
清潔感を大事にする
- ボサボサの髪型
- 派手なメイク
- スーツのシワ
- 靴の汚れ
などはもってのほかです。
せっかく面接での回答を一生懸命考えても、第一印象が悪ければすべて台無しです。どれも難しいことではありませんので、第一印象を良くするために意識して取り組みましょう。
4-2. エントリーシートに書いてあることをそのまま読み上げない!
エントリーシートに書いてあることを丸暗記し、読み上げるような回答はやめましょう。
面接官になったつもりで考えてください。面接に来た人の受け答えが、エントリーシートに書いてあることを読み上げるだけだったとき、どう感じるでしょうか?
1日に何百人も面接する大企業であれば、面接官は事前にエントリーシートに目を通していないかもしれません。
しかし、大学職員の面接は、多くても1日に30人程度しか面接しないところがほとんど。1人あたりの面接時間も企業に比べると長いため、面接官は事前に応募者のエントリーシートを読み込んでいます。
回答の内容がエントリーシートと全く違うのは問題ですが、エントリーシートに書いていないエピソードでアピールする、エントリーシートにあえてツッコミどころを作るなど、面接官の興味を引く工夫をしましょう。
4-3. 具体的な数字でアピールする!
自分のエピソードを話すときは、できるだけ具体的な数字を盛り込みましょう。
例えば、以下の2つのエピソードを比較してみましょう。
学生時代にフットサルサークルを立ち上げました。同じ学科の学生全員に声をかけ、経験者を含むかなりの人数を集めることができました。2年生のときに参加した大きな地方大会では優勝しました。
学生時代にフットサルサークルを立ち上げました。同じ学科の学生200人全員に声をかけ、経験者を含む30人を集めることができました。2年生のときには、40チームが参加する地域最大の大会で優勝することができました。
後者の方がすごさが伝わりやすいですよね?
「かなりの」「大きな」のような抽象的な表現は使わずに、具体的な人数やチーム数を挙げて実績をアピールできています。
自己アピールのときは、具体的な数字を積極的に盛り込んでいきましょう。
4-4. 多少数字を盛るのはOKだが、嘘はつかない!
学歴や資格の有無で嘘をつく人はさすがにいないと思いますが、入職してから処罰されたり、最悪の場合解雇されたりするので、絶対にやめましょう。
ただし、数字を盛る場合は面接練習で人に聞いてもらうなどして、自分の話に矛盾点が生じないように気を付けましょう。
5. 大学職員に受かる人の面接での対応の共通点とは
大学職員の面接に受かる人には以下の2つの共通点があります。
- 無難な回答に自分の意見や本音を足している
- 大学職員として求められることを理解している
まず重要な前提として、大学職員の面接官は、実はほとんどが採用に関して素人です。
なぜなら、大学職員は基本的に2~3年ごとにジョブローテーションがあるため、大手企業のように「入社以来、ずっと人事畑を歩んできた人事のプロ」のような人はほとんどいないからです。
「面接官が、数か月前まで学務部で学生の相手をしていた」というようなことも、珍しくありません。
どういうことなのか解説していきますね。
5-1. 無難な回答に自分の意見や本音を足している
繰り返しになりますが、大学職員の面接官はほとんどが素人です。基本的に奇をてらった質問はしてきません。
回答についても、奇をてらった回答やひねった回答よりも、教科書どおりの無難な回答の方が好まれます。
例えば、以下の2つの志望動機であれば、前者の方が好まれるでしょう。
〇〇県の教育・研究の中核を担う貴学において、地域の発展に貢献したいからです。
大学の事務には無駄が多いため、徹底的に事務組織のスクラップ&ビルドを行い、教育・研究の発展を後押ししたいからです。
しかし、無難な回答ばかりしていては受験者の本音が見えにくいことも事実。面接官としては、受験者の本音の部分も引き出したいところですよね。
そのため、基本は無難な回答ですが、少しだけ自分の意見や本音を混ぜるのが良いでしょう。先ほどの無難な回答に、「転勤はしたくない」という本音を足すと、以下のようになります。
〇〇県の教育・研究の中核を担う貴学において、地域の発展に貢献したいからです。私は大学進学のために上京して初めて、自分の住んでいた〇〇県の素晴らしさに気付きました。貴学の職員として地域に根ざして働き、地域の未来を担う若者の成長に関わっていきたいと思ったため志望いたしました。
無難な回答に、自分の意見や本音を少しだけ足すこと。これが大学職員の面接に受かる鉄則です。
5-2. 大学職員として求められることを理解している
大学職員の仕事を研究し、大学職員として求められることが何なのかを理解していると、合格にグッと近づきます。
これは私の大学職員時代に尊敬できる上司から聞いた言葉なのですが、大学職員に求められるのはズバリ『3つの「調」』です。
『3つの「調」』とは、「協調性」「調整力」「調査力」のことです。
面接の回答を考えるときには、この『3つの「調」』についてぜひ意識してみてくださいね。
協調性
自分と異なる立場、違う意見や考え方を持つ人たちと協力しながら、同じ目標の達成に向けて行動できる能力のことです。大学職員は教員・職員・学生・同窓会など、様々な立場の人と関わる仕事であるため、協調性は必須であると言えます。
調整力
人と人のあいだの対立や、意見の相違をうまく調整する能力のことです。意見の違うグループの間に入って全員が納得できる落とし所を探る。このような仕事は大学職員の醍醐味だと言えます。
調査力
新しいことや分からないことを自分で調べられる能力のことです。大学という職場は公務員と同様に縦割り社会です。業務分担も個人レベルで決まっていることが多く、自分の仕事は自分しか分からないということもよくあります。そのため、分からないことは自己解決できる能力が重要になります。
面接の回答を考えるときには、この『3つの「調」』についてぜひ意識してみてくださいね。
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6. まとめ
大学職員の面接で聞かれることの多い6つの質問に対する回答のポイントは、以下のとおりです。
自己PR・自己紹介に関する質問への回答
- 長々と自分語りをすることはやめましょう。簡潔に!
- 面接は最初が肝心!落ち着いて笑顔で回答しましょう。
- 具体的な数字を交えてアピールしましょう。
大学の志望動機に関する質問への回答
- 最も無難なのは「大学の理念やスクールモットーに共感したから」!ただし理由も説明できること。
- 国公立大学の場合は「地元で働きたかったから」でもOK!転勤のある私立大学では言わない方がいいかも…
- 大学名を変えるだけでどの大学でも言えそうな志望動機はNG!その大学でなければいけない理由を説明できること。
業界の志望動機に関する質問への回答
- 大学職員の仕事の種類や特徴を理解していることをアピールしましょう。
- ほかに受けている業界を聞かれたら正直に言っても良いですが、あまり大学とかけ離れた業界だと理由を聞かれるかもしれません。(例:公務員や教育系企業であれば大学業界と近いが、ITベンチャーなどは大学業界と遠い)
過去・経験に関する質問への回答
- 重要なのは「どうやって乗り越えたか」の部分!結果も大事ですが、困難なことでも自分なりに工夫をして乗り越えられる人材であることをアピールしましょう。
- できるだけ具体的なエピソードを盛り込みましょう。
未来・ビジョンに関する質問への回答
- あなたが社会人の場合は、前職での経験が生かせる仕事を答える方が無難です。
- 学生の場合は、単純にやってみたい仕事を答えてもよいですが、理由もしっかり説明できるようにしましょう。
面接官への逆質問
- 「特にありません」は絶対NG!必ず何か質問して就労意欲をアピールしましょう。
- 募集要項や大学のホームページを見ればわかることを質問するのはやめましょう。
- 給与や待遇について聞いておきたいことや分からないことがあれば、質問してもOKです。
- 大学や業界全体の課題を聞くことで、次回以降の面接での引き出しを増やすことも可能です。
大学職員の面接に限ったことではありませんが、面接では以下の4つのことに注意しましょう。どれも基本的なことばかりですが、実際の面接の場面となると、意外と意識できていなかったりするので気を付けましょう。
- 第一印象が命!
- エントリーシートに書いてあることをそのまま読み上げない!
- 具体的な数字でアピールする!
- 多少数字を盛るのはOKだが、嘘はつかない!
そして、大学職員の面接に受かる人には、以下のような共通点があります。エントリーシートを作成する段階から意識しておきましょう。
無難な回答に自分の意見や本音を足している
- 大学の面接官は素人がほとんど。そのため、奇をてらった回答やひねった回答よりも、教科書どおりの無難な回答の方を好む傾向にあります。ただ、無難な回答だけではあなたの人となりが伝わりませんので、無難な回答にあなたの意見や本音を少しだけプラスしましょう。
大学職員として求められることを理解している
- 大学職員に求められる『3つの「調」』(「協調性」「調整力」「調査力」)を意識して回答を考えましょう。
あなたが大学職員の面接を受けるとき、この記事が役に立つことを心より願っています。