「大学職員の仕事に興味があるけど、大学って国立・公立・私立があるよね…。それぞれに違いや特徴はあるのかな?」
「私立大学職員の年収は高いって聞くけど、国立大学の職員はどれくらいの年収をもらっているの?」
大学職員への就職や転職を考えたとき、このような疑問が浮かんでくるのではないでしょうか。
大学には設置者によって国立・公立・私立の3つの種類があります。
- 国立大学:国
- 公立大学:地方公共団体
- 私立大学:民間の学校法人
受験生目線で見ると入試科目や授業料、キャンパスのオシャレさなど、さまざまな違いが思いつくでしょう。しかし、大学を働く場として見たとき、年収や採用難易度の違いについて知っているという人は少ないですよね。
結論としては、国立・公立・私立の大学職員にはそれぞれ以下のような特徴があると言えます。
- 安定した身分、高い社会的信用
- 公務員と同程度の年収・休日
- 採用難易度はそれほど高くない
- 大学の規模が大きく、仕事の幅も広い
- 幅広いキャリアの選択が可能(文部科学省へ出向・管理職として各大学を異動など)
- 安定した身分、高い社会的信用
- 公務員と同程度の年収・休日
- 採用難易度はそれほど高くない
- 大学の規模が小さく、転勤がない
- 採用は各大学で行い、筆記試験のない大学も多い
- 国公立大学職員と比較し、年収が高い(例外あり)
- 年間休日が130日以上の大学も
- 有名私立大学は採用難易度が高い
- 学生納付金が主な収入源なので、学生の確保が最重要課題
- 大学の規模は学生数数十人~数万人まで様々
それぞれの特徴が簡単にわかったところで、まずは以下のフローチャートをやってみてください。あなたに向いている大学の種類がわかりますよ。
筆者の場合は、8年間国立大学に勤務していましたが、年収の高さと仕事のやりがいがありそうなことに惹かれ、私立大学に転職活動を行いました。
結果は有名私立大学1校が最終面接落ち、中堅私立大学1校に内定をいただきました。内定をいただいた大学とは勤務地や給与の面で折り合いがつかず、最終的に内定を辞退することになりました。
そのような経験から、個人的には以下のようなおすすめ度合いとなっています。
有名私立大学 > 国立大学=中堅私立大学 ≧ 公立大学 > 低偏差値小規模私立大学
この記事を最後まで読んでいただくことによって、なぜ国立・公立・私立のそれぞれに特徴や違いがあるのかを理解することができます。国立・公立・私立の違いを理解しておくことは、大学職員を目指す上でとても重要なステップです。
大学職員への就職・転職を考えている人は、ぜひ最後までじっくり読んでみてくださいね。
- 1. 国立・公立・私立大学職員の違いを徹底比較!
- 2.【身分】 国公立大学はみなし公務員、私立大学は会社員と同じ!
- 3.【年収】国公立大学は公務員とほぼ同じ年収、私立大学は高年収!
- 4.【年間休日】国公立大学は125日程度、私立大学は110日未満から130日以上まで幅広い!
- 5.【採用難易度】国公立大学職員になるのは難しくないが、有名私立大学職員になるのは難しい!
- 6.【主な収入源】国立大学は国、公立大学は自治体、私立大学は学生からのお金で運営!
- 7.【大学の規模】国立大学は中~大規模、公立大学は小~中規模、私立大学は小~大規模!
- 8. 国立大学職員のメリット・デメリットとおすすめな人
- 9. 公立大学職員のメリット・デメリットとおすすめな人
- 10. 私立大学職員のメリット・デメリットとおすすめな人
- 11. まとめ
1. 国立・公立・私立大学職員の違いを徹底比較!
はじめに、国立・公立・私立大学職員の違いについて具体的に比較していきましょう。それぞれの特徴を表でわかりやすく比較してみましたので、まずはこちらをご覧ください。
国立大学と公立大学(以下、「国公立大学」と言います)については実はかなりよく似ているのですが、以下の点が主な違いと言えます。
- 国立大学は国、公立大学は地方公共団体のお金が主な収入源
- 国立大学は大規模な大学が多く、公立大学は小規模な大学が多い
そして、国公立大学と私立大学については同じ「大学」と名のつく組織ではありますが、職員の身分から年収、大学の主な収入源など、何から何まで全く違います。
この表から私が伝えたいのは、国立・公立・私立のいずれかが優れているということではなく、大学には設置主体によって違い・特色があるので、あなたの希望(安定・高年収・休日の多さ・転勤の少なさ等)や能力に見合った大学を目指してほしいということです。
次の章からは、表で比較した事項についてひとつずつ解説していきます。興味がある項目があれば、下のリンクから飛んでみてくださいね。
2.【身分】 国公立大学はみなし公務員、私立大学は会社員と同じ!
3.【年収】国公立大学は公務員とほぼ同じ年収、私立大学は高年収!
4.【年間休日】国公立大学は125日程度、私立大学は110日未満から130日以上まで幅広い!
5.【採用難易度】国公立大学職員になるのは難しくないが、有名私立大学職員になるのは難しい!
6.【主な収入源】国立大学は国、公立大学は自治体、私立大学は学生からのお金で運営!
7.【大学の規模】国立大学は中~大規模、公立大学は小~中規模、私立大学は小~大規模!
2.【身分】 国公立大学はみなし公務員、私立大学は会社員と同じ!
まずは職員の身分についてです。
同じ大学職員でも、国立大学職員及び公立大学職員(以下、「国公立大学職員」といいます)と私立大学職員とでは、実は全く身分が異なります。
国公立大学職員は「みなし公務員」、私立大学職員は「会社員と同じ」になります。
どういうことなのか、以下で詳しく説明します。
2-1. 国公立大学職員の身分は「みなし公務員」
かつて国立大学職員は国家公務員でしたが、平成16年4月に国立大学が法人化されたことに伴い国家公務員ではなくなり、「みなし公務員」となりました。
公立大学職員についても、かつては地方公務員でしたが、国立大学の法人化にあわせてみなし公務員となっています。
みなし公務員とは、公務員としての身分は有しませんが、公共性や公益性の高い職業に従事している民間企業等の職員のことです。
身近なところでは日本郵便や各独立行政法人の職員も、みなし公務員です。
みなし公務員といっても、国立大学職員及び公立大学職員の給与体系は公務員に準じており、国立大学職員の場合は健康保険や年金として文部科学省共済を利用できます。そのため、社会的信用も公務員と遜色ありません。
また、仕事の進め方や昇進スピードについては公務員時代のものが色濃く残っています。
「マニュアルどおり」「前例踏襲」で仕事を進め、昇進は「年功序列」が基本となります。個人の裁量で仕事を進めることはほとんどないため、人によっては仕事にやりがいを感じられないかもしれません。
逆に言えば、決められた仕事を粛々とこなしていれば、年齢とともに昇進できるということです。
給料はそこそこで良いので、とにかく安定して大学で働きたい!という人にはうってつけです。
2-2. 私立大学職員の身分は会社員と同じ
同じ大学職員という職業であるため、私立大学職員もみなし公務員であると思っている人もいますが、私立大学職員はみなし公務員ではありません。
身分としては、民間企業に勤務する会社員と同じです。
そのため、後で説明するように給与や待遇も大学によってまったく違いますし、大学の業績が悪ければ解雇や倒産もありえます。また、学校法人として大学や附属学校を複数経営している場合、転勤の可能性もあります。
さらに、創立者一族や理事長に権力が集中している私立大学もあり、そのような大学はワンマン経営となるリスクがあります。
日本大学理事長が所得税法違反で逮捕された事件や、大阪観光大学の元理事長が業務上横領で逮捕された事件は、トップに権力が集中し、ワンマン経営となっていたことが大きな要因です。
一方で、会社員と同じ身分ということはすなわち、民間企業と同様に、大学の業績が良ければ給与や待遇に反映されるということです。
また、私立大学は学生というお客様を集められるかどうかが業績に直結するため、営業やプレゼンテーションのスキルを持つ人は重宝されます。
民間企業で営業をしていた人などは、経験を生かすことができるでしょう。
3.【年収】国公立大学は公務員とほぼ同じ年収、私立大学は高年収!
次に、職員の年収についてです。
国公立大学職員の年収については、公務員と同等であるため平均~平均よりやや上程度、私立大学は基本的に高年収ですが、例外もあるといったところです。
どういうことなのか、以下で詳しく解説していきます。
3-1. 国公立大学職員の年収は公務員とほぼ同じ
2−1で解説したように、国公立大学職員はみなし公務員であるため、給与体系についても公務員とほぼ同じになっています。
国立大学職員の年収は、各国立大学ごとに文部科学省のホームページで公開されていますので、志望大学の年収が気になるかたはぜひチェックしてみてください。
例えば、東京大学では22歳で272万円、35歳で542万円、50歳で734万円が令和2年度のモデル年収となっています。
なお、このモデル年収には扶養手当、超過勤務手当、住宅手当等の各種手当は含まれていません。したがって、実際に受け取る年収はこれよりも数十万円〜百万円程度多いです。
また、公立大学職員の年収については国立大学職員ほど詳細に公開されていませんが、一部の大学ではホームページ等で平均年収が公開されています。
例えば、大阪市立大学では、平成30年度までの職員の平均給与が公開されています。
平成30年度のデータを見ると、大阪市立大学職員の平均年収は603万円です。平成30年度の大阪大学の事務・技術系職員の平均年収が628万円ですので、大阪市立大学の給与水準は国立大学とほぼ同じか、やや低いくらいだと言えます。
後ほど解説するように、国立大学は国のお金が、公立大学職員は自治体のお金がそれぞれ収入の半分以上を占めるため、経営は非常に安定しています。
国公立大学職員は業績によって年収の増減がなく、年功序列で増えていくため、非常にライフプランが立てやすい職業だと言えます。
3-2. 私立大学は高年収!ただし例外も…
私立大学職員の年収は、一般的に国公立大学職員よりも高く設定されています。
ただし、有名私立大学でも年収が国公立大学職員とあまり変わらないケースや、地方の私立大学では国公立大学職員よりも年収の低いケースがあります。
以下で年収が高い大学と、そうではない大学の例を挙げて、詳しく解説していきます。
3-2-1. 年収が高い私立大学
基本的に、ある程度有名な大学や規模の大きな(学生数1万人程度)私立大学は、国公立大学よりも年収が高いと考えてもらって大丈夫です。
例えば、桜美林大学・龍谷大学・武庫川女子大学は、職員募集要項でモデル年収を以下のとおり公表していました。
年収635万円/30歳
年収860万円/40歳
年収1080万円/50歳
(22歳)360万円、(24歳)460万円、(30歳)700万円
年収460万円/27歳/一般職員(扶養なし)
年収640万円/33歳/主任(扶養1名)
年収720万円/39歳/課長補佐(扶養2名)
年収920万円/45歳/課長(扶養2名)
いずれも偏差値的には50前後の中堅私立大学ですが、学生数が数千人~1万人規模とそれなりに多く経営は安定しているため、職員にも高い給与が支払われているようです。
おそらく、いずれの大学も50代になるころには年収1,000万円に届くことでしょう。国公立大学職員の場合、よほど出世をしなければ年収1,000万円を稼ぐことは難しいでしょう。
3-2-3. 年収が高くない大学
一方、世間的には名前が通っている有名大学であっても、国公立大学とあまり年収が変わらない私立大学もあります。
例えば、学校事務ネットで確認できる上智大学の職員募集要項では、29歳のモデル年収が月給294,700円+期末手当となっていました。なお、上智大学には住宅手当や扶養手当の制度はないそうです。(募集要項にも記載なし)
マイナビによると、上智大学の賞与支給率は年間4.85~5.05カ月らしいので、賞与支給率を5カ月分とします。
すると、上智大学職員の29歳時モデル年収は、294,700円 × 12月 + 294,700円 ×5月 = 約510万円となります。
東京大学職員の諸手当を含まない35歳時モデル年収は542万円であり、仮に妻と子ども2人を扶養し住宅手当を満額受給していれば、年収は600万円強です(超過勤務手当等は除く)。
上智大学には住宅手当や扶養手当の制度がないことを考慮すると、同世代で比較した場合の両者の年収は、同じくらいか、上智大学がやや上回る程度でしょう。なお、上智大学が90万円の年収差を6年で埋めるには、賞与を考慮しても毎年1万円程度の昇給が必要です。
もちろん、上智大学職員の年収が30代・40代になって大幅に上がることも考えられますので、上記はあくまで30前半までの若手に限った試算になります。
しかし、偏差値の低い地方私立大学などは、国公立大学と同等だったり、それ以下の給与であることもよくあります。そのような大学はモデル年収や平均年収などを募集要項に掲載していることが少ないので、転職サイトや転職エージェントなどを使わなければ見分けることは困難です。
高年収が目当てで私立大学職員への転職を考えている場合は、志望大学の年収についてよくリサーチしておきましょう。
▼転職サイト・転職エージェントについての解説はこちらから
4.【年間休日】国公立大学は125日程度、私立大学は110日未満から130日以上まで幅広い!
次に、年間休日についてです。
国公立大学はほぼ全ての大学で125日程度の年間休日を取得することができる一方で、私立大学は110日未満から130日以上の大学まで、大学によってまちまちです。
以下で詳しく解説していきますね。
4-1. 国公立大学は125日程度
一般的に国公立大学の年間休日は、夏季休暇(3日程度)や年末年始休暇(6日程度)を含めて125日程度になります。これは公務員と同じ勤務体系となっています。
また、入試時期を除いて基本的に休日出勤はありません。
有給休暇(年間20日)や慶弔休暇、介護休暇など休暇制度も充実しているため、「休みが少ない」と感じることはないでしょう。
4-2. 私立大学は110日未満から130日以上まで幅広い
私立大学の年間休日は大学によってまちまちだと言えます。
例えば、立命館大学の職員募集要項によると、年間休日は134日となっています。国公立大学より10日近く休みが多いのは、夏季休暇や年末年始休暇が長いからでしょう。
一方で、流通科学大学の職員募集要項では、年間休日は115日となっていました。流通科学大学ではシフトにより土曜日出勤があるため、年間休日が少なくなっているのでしょう。
流通科学大学のように土曜日出勤となっている私立大学は、実は珍しくありません。法政大学や関西学院大学などの有名私立大学でも、土曜は隔週出勤やシフト制勤務が取られています。(その分、夏季休暇や年末年始休暇が長いです)
以上のように、私立大学は大学によって年間休日の多さは異なるため、休日の多さに魅力を感じて私立大学職員になりたいと考えている人は、志望大学の年間休日日数をよく確認しておきましょう。
ちなみに、日本経済大学を運営する学校法人都築育英学園の年間休日は「76日」でした。(参考:doda)
5.【採用難易度】国公立大学職員になるのは難しくないが、有名私立大学職員になるのは難しい!
次は、採用難易度についてです。
こちらについては私の主観になるのですが、国公立大学を中難易度、私立大学を高難易度とさせていただきました。
以下で詳しく説明していきます。
5-1. 国立大学職員の採用難易度は高くない
国立大学職員になる最も一般的な方法として、国立大学法人等職員統一採用試験があります。
国立大学法人等職員統一採用試験では、全国を7ブロックに分割し、いずれかの地区で一次試験として教養科目のみの筆記試験を受けます。
▼受験できる7つの地区
※クリックで各地区の採用試験事務室のホームページに飛びます
一次試験の合格者のみ、各国立大学法人等で行われる面接試験を受験することになります。
筆記試験と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、倍率は低い地区で2倍程度、高い地区でも3倍程度です。
また、面接試験についても、国立大学法人等職員統一採用試験の受験者には公務員試験の併願者が一定数いるため、大学側は採用予定人数よりもかなり多めに内定を出します。
これは私個人の感想ですが、面接試験では大学職員として必須である「協調性」をアピールし、普通に受け答えができれば案外すんなり受かるものです。
30歳以下という年齢制限はあるものの、学歴や出身大学は問われませんので、真面目に1年程度勉強して、面接で普通の受け答えができれば十分合格可能性の高い試験です。
▼勉強方法についての解説はこちらから
5-2. 公立大学職員の採用難易度も高くない
公立大学職員の場合は、国立大学職員のように統一採用試験はないため、各大学個別で行われる試験に申し込むことになります。
試験内容については以下のように、大学によってさまざまです。
大学 | 試験内容 |
東京都公立大学法人(東京都立大学 等) | 書類審査、適性検査、面接 |
公立大学法人大阪(大阪市立大学 等) | 筆記試験、面接 |
神戸市外国語大学 | 書類選考、論文試験、面接 |
公立大学法人大阪は筆記試験(教養試験及び記述試験)がありますが、東京都公立大学法人は筆記試験はなく、神戸市外国語大学は論文試験のみです。
したがって、「公務員になりたいけれど勉強は苦手…」という人は、筆記試験のない公立大学の受験がおすすめです。(厳密には「みなし公務員」ですが)
倍率が低いという点でも、公立大学職員はおすすめです。
こちらから公立大学法人大阪における令和4年4月1日職員採用の選考結果が見られます。
採用予定者数が若干名とはいえ、41人しか応募してきていません。そして、第一次選考(筆記試験)においては40人中35人、実に9割近くが合格しています。
公立大学職員という仕事は世間にあまり認知されていないため、このように応募者自体が少ないということも起こりえます。
公立大学職員を志望する人は、「倍率が高そうだ」「筆記試験が難しそう」とあきらめるのではなく、積極的に挑戦していきましょう。
5-3. 大手私立大学職員の採用難易度は高い
やはりお金をもらって働く以上、私立大学職員の高い給与は魅力的ですよね。
しかしながら、人気のある私立大学に採用されるのは、国公立大学よりもはるかに難しいと言えるでしょう。
主な理由としては以下の3つです。
- 超高倍率
- ES対策・面接対策が必須
- 卒業生しか採用しない大学もある
以下で詳しく説明していきますね。
5-3-1. 超高倍率
私立大学職員になるには、各大学ごとに行われる採用試験に合格する必要があります。民間企業の就職活動と同じイメージです。
私立大学の採用試験は国公立大学と違い筆記試験がない場合が多いため、試験勉強を必要としません。
また、様々なブログなどでも給与の面では私立大学職員>国公立大学職員であると紹介されているため、その大学の優秀層の学生を始めとし、日系一流企業や外資コンサル出身者など、さまざまな人材が応募してきます。
さらに、私立大学は国公立大学と比べて常勤職員の数が少ないため、求人が出たとしても募集人数は数名程度であることがほとんど。
以上の理由から、有名私立大学職員の採用倍率は国公立大学職員の数倍~数十倍はあると見てよいでしょう。
5-3-2. ES対策・面接対策が必須
前述のように私立大学の採用試験には筆記試験がない場合が多いため、必然的にエントリーシート(ES)や面接の出来が合否に大きく関わります。
大学にもよりますが、例えばESで大学の課題分析をかなり詳しく書かせる大学もあります。
また、国公立大学職員の面接は通常2回程度ですが、私立大学職員は志願者が多いこともあり3回~4回面接を行うことが普通です。
面接の内容も、志望理由や大学との関係など、国公立大学職員に比べてかなり掘り下げた質問をする傾向にあります。
大学ごとの特色をかなり詳しく把握し、ES対策や面接対策に万全を期さなければ、内定を勝ち取ることは難しいでしょう。
5-3-3. 卒業生しか採用しない大学もある
日本有数のマンモス大学である日本大学の採用試験実施要綱にはこう書かれています。
【応募資格】
①大学の長等により推薦された者 ②日本大学競技部に所属し,優秀な競技歴を有し,かつ将来競技部の監督・コーチの後継者となることについて期待し得る者で,日本大学競技スポーツ審議会会長により推薦された者 ③日本大学任期制職員(一般職)にある者で,所属部科校長等により推薦された者 |
実質、日本大学の関係者(それも体育会所属者)しか採用しないということですね。
日本大学ほど明確ではなくても、卒業生しか採用しない、もしくは優先して採用する大学は実はかなり存在します。
志望大学がそのような大学かどうかをチェックするには、志望大学の採用ページの「先輩職員紹介」を確認してみましょう。
もし、先輩職員が志望大学の卒業生ばかりなら、部外者は採用されない(されにくい)大学かもしれません。
6.【主な収入源】国立大学は国、公立大学は自治体、私立大学は学生からのお金で運営!
次は、大学の主な収入源についてです。
国立大学と公立大学は国や地方公共団体のお金、すなわち税金が主な収入源です。
一方、私立大学は入学料や授業料といった学生納付金が主な収入源となっています。
以下で詳しく解説していきますね。
6-1. 国立大学の収入の4~7割は国からの財源
国立大学では附属病院収入を除いた収入の約4〜7割程度を、運営費交付金や施設整備費補助金といった、国からのお金が占めています。
この割合は、旧帝国大学のような、難関の国立大学ほど低い傾向にあります。
難関の国立大学は研究力も高いため、国からのお金以外に、寄付金や受託研究費といった外部資金を集められるからです。逆に、地方大学や単科大学の場合は割合が高くなります。
国立大学の設置者は国なので、毎年安定した収入を国から受け取ることができます。また、収入の約2割程度を占める学生納付金についても、基本的に国立大学に定員割れはありませんので、こちらも毎年安定して収益を上げています。
したがって、潰れる心配は「全くしなくて良い」と言えます。
ただし、国の方針として、今後は成果を挙げている大学(=競争力が高い大学)に優先的に予算を配分する流れができあがりつつあります。
競争力を高めるため、大学同士で経営統合するというケースは今後増えてくるでしょう。実際に、名古屋大学と岐阜大学、静岡大学と浜松医科大学など、すでに経営統合を行った国立大学もあります。
経営統合を行ったからといって職員がクビになったり、キャンパスが移転したりといったことはありませんので、「制度としてこういったものもある」程度に覚えておいてください。
6-2. 公立大学の収入の6~7割は地方公共団体からの財源
公立大学については、収入の約6〜7割程度を、その公立大学を有する地方公共団体からの運営費交付金や補助金が占めています。
ただし、これらのお金はすべて地方公共団体が工面しているわけではなく、国からのお金も多く含まれています。
文部科学省のホームページで説明されているように、公立大学を有する地方公共団体に対しては、大学を設置し管理するための経費が「地方交付税」として国から地方公共団体に交付されます。
そして、多くの地方公共団体では、地方交付税で措置された大学費相当額以上の費用を自らが設置した大学に支出しています。
すなわち、「公立」大学という名前ではあるものの、必要な分の予算は国からもらい、さらに教育や研究を充実させるためのお金を地方公共団体が出すというイメージです。
したがって。国立大学と同様に、潰れる心配はしなくて良いでしょう。ただし、国立大学よりも大学の規模が小さい分、統合によって競争力の強化や経営のスリム化を図ろうとする動きは、公立大学の方が今後活発になってくるかもしれませんね。
6-3. 私立大学の収入の7~8割は学生納付金
私立大学では収入の約7〜8割を学生納付金、つまり学生からの授業料や入学料が占めています。
私立大学職員を志望する場合は、以下の2点について意識しておきましょう。
6-3-1. 少子化により学生の確保が困難になる大学も
収入の大半を学生納付金が占めるということは、私立大学にとって学生数の減少は経営危機に直結します。
2020年の18歳人口は116.7万人ですが、2032年には102.4万人に減少すると言われています。
さらに、2020年の出生数は1899年の調査開始以来もっとも少ない84万832人となっており、今後さらに18歳人口の減少が進むことは確実でしょう。
そのうえ、近年は中堅以上の私立大学で入学定員を増加させる動きがあります。
人口減少が著しい地方の私立大学や偏差値の低い私立大学を志望する場合は、10年後、20年後にその大学が存在しているかどうか、よく考えて志望した方が良いでしょう。
6-3-2. 本業の赤字を投資等の収益で補填している大学も多い
私立大学では株や有価証券に投資している金額が、国立大学よりもはるかに多いです。
なぜなら私立大学の収入の大半は学生納付金なので、余ったお金を何に使おうと基本的には自由だからです。
一方で国立大学の収入の大半は国からのお金、すなわち税金です。そのため、投資を行う際にはリスクの低い株しか買ってはならないなど、さまざまな制限があります。
先ほど年収の高い大学の例として挙げた、武庫川女子大学の令和2年度財務諸表を見てみましょう。
事業活動収支計算書を見ると、本業である教育活動収支は△1,176百万円の赤字、配当金等の教育活動外収支は1,687百万円の黒字であることが分かります。
すなわち、本業(教育活動)における赤字を、副業(投資・運用等)によってカバーしている形になります。
同大学の貸借対照表における借入金は0円、特定資産(私立大学における積立金)は84,457百万円と、資産と負債の観点から見れば、財務状況は良好そのものです。
数年前までは本業でも黒字が出ていましたし、設備投資等の理由があってたまたま令和2年度が赤字になっているだけなのかもしれません。
しかしながら、武庫川女子大学のように本業の赤字を投資等の収益でカバーしている私立大学は意外と多いです。もちろん、大企業にもそのような会社はたくさんありますし、そのこと自体が良い・悪いということではありません。
ただ、個人的には、リーマンショックのような金融危機により投資等の収益が落ち込む可能性まで考慮すると、やはり本業が黒字であるに越したことはないと思います。
私立大学を志望する場合は、その大学の財務諸表にも一度目を通してみると良いでしょう。
7.【大学の規模】国立大学は中~大規模、公立大学は小~中規模、私立大学は小~大規模!
比較項目の最後は、大学の規模です。
国立大学は大規模なものが多く、公立大学は比較的小規模、私立大学は学生数何十人という小規模な大学から、日本大学や近畿大学のような何万人もの学生がいるマンモス大学まで、幅広いです。
この章では、「大学1校当たりの学生数」「事務職員1人当たりの学生数」という2つの観点から、国立・公立・私立大学を比較していきます。
7-1. 大学1校当たりの学生数を比較
次の表は、大学1校当たりの学生数の平均を算出したものです。(学生数/学校数)が大きいほど、大学1校当たりの学生数が多いことになります。
※令和3年度学校基本調査より作成
※学生数には大学院・専攻科等の学生を含む
国立大学は平均で1校当たり7,000人近く在籍しているのに対し、公立大学は平均1,600人と国立大学の4分の1以下です。
私立大学は大小さまざまな大学が存在するため、国立と公立のちょうど中間くらいになっています。
ちなみに、日本で最も大きな大学は日本大学で、令和3年5月1日現在で学部学生66,036人が在籍しています。(在籍学生数-学部・通信教育部)
日本で最も小さな大学については、正確な順位付けはありませんが、東京神学大学の令和3年5月1日現在の学部学生数は38人です。(情報公開|東京神学大学)
国公立大学においては、大学の規模によって年収が大きく変わるということはありません。一方で私立大学においては、やはり規模の大きい大学の方が年収が高い傾向にあります。
とはいえ、規模が大きければ仕事の種類も増えますし、人間関係もより複雑になります。「年収はこだわらず、小さなコミュニティで自分のペースで仕事がしたい」という人は、あえて公立大学や規模の小さい私立大学を選択するのもアリですね。
7-2. 事務職員1人当たりの学生数を比較
次の表は、事務職員1人当たりの学生数の平均を算出したものです。(学生数/事務職員数)が大きいほど、事務職員1人当たりの学生数が多いことになります。
※令和3年度学校基本調査より作成
※事務職員数は本務者のみ
注目すべきは、私立大学が国立大学の約2倍の数字となっていることです。
事務職員1人当たりの学生数が多いということは、すなわち「事務職員1人が担当する仕事量が多い可能性がある」ということです。
私立大学では国立大学よりも業務の効率化やパート・非常勤職員の雇用が進んでいることが多いので、単純に私立大学の方が忙しいと言い切ることはできません。
ただ、インターネット上でよく言われているように「毎日定時上がり」というのは現実的ではないかもしれません。(これは、国立大学にも言えることですが…)
例えば、私立の桜美林大学の求人募集要項には、残業は月平均26時間との記載がありました。
私立大学職員を志望する場合は、転職サイトやエージェントサービスをうまく利用し、志望大学の働き方や残業時間について、よくリサーチしておきましょう。
▼転職サイト・転職エージェントについての解説はこちらから
8. 国立大学職員のメリット・デメリットとおすすめな人
ここまで、国立・公立・私立大学職員の違いについて、それぞれの項目ごとに説明してきました。
しかしこれだけでは、どの業種が自分に向いているのか完璧に把握することは難しいですよね。それぞれの業種ごとのメリット・デメリット及びおすすめな人について整理しておきましょう。
まずは、国立大学職員のメリット・デメリット・おすすめな人について確認していきましょう。
8-1. 国立大学職員のメリット
国立大学職員には、以下のようなメリットがあります。
- みなし公務員という安定した身分
- 社会的信用
- 文部科学省に勤務することも可能
- 大学の規模が大きく、業務の幅が広い
みなし公務員という安定した身分
給与や待遇は公務員に準じているため、安定しています。また、文部科学省共済の福利厚生を利用することができます。
社会的信用
社会的信用が高く、住宅ローンなども安い金利で借りられます。
文部科学省に勤務することも可能
大学職員として採用された後、研修生として文部科学省に出向することができます。能力が認められればそのまま文部科学省で勤務し、40代以降は管理職として全国の国立大学を転々とする働き方も可能です。
大学の規模が大きく、業務の幅が広い
国立大学は基本的にどこも規模が大きく、学務、経理、研究支援、人事などなど、経験できる業務の幅も広いです。きっとあなたに合った仕事が見つかるでしょう。
8-2. 国立大学職員のデメリット
国立大学職員には、以下のようなデメリットがあります。
- 裁量のある仕事は少ない
- 年収は高くない
- 職員統一採用試験を受ける場合、筆記試験がある
裁量のある仕事は少ない
マニュアルや前例に則って仕事を進める国立大学職員は、仕事で裁量を発揮する機会はほとんどありません。
年収は高くない
結婚して子供を作りたいなら、共働きでなければ経済的に苦しいでしょう。独身ならばそれなりに優雅な生活ができるでしょう。
職員統一採用試験を受ける場合、筆記試験がある
教養試験のみとはいえ、筆記試験を受ける必要があります。各大学が個別に行っている採用では筆記試験がないケースもあるため、筆記が苦手な方は調べてみましょう。
8-3. 国立大学職員がおすすめな人
以下に当てはまる人には、国立大学職員がおすすめです。
- 安定した環境で働きたい
- いろいろな大学を幅広く受けたい
- 将来的には文部科学省で働くことも視野に入れたい
ずっと地元で暮らしたい人にとっては、転居を伴う異動がめったになく、公務員並みの給与・待遇を得られる国立大学職員は有力な選択肢です。
また、国立大学法人等職員統一採用試験では一次試験(筆記試験)さえパスしていれば、二次試験でブロック内の様々な大学を受験することができます。例えば、日程がかぶっていなければ東京大学と筑波大学と横浜国立大学の二次試験をそれぞれ受験することが可能です。
さらに、国立大学の若手職員は、文部科学省へ研修出向に行くことや、全国の国立大学における幹部候補生になることもできます。キャリアを自分で決められるというのは、公立大学職員や私立大学職員にはない特徴です。
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デメリット |
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9. 公立大学職員のメリット・デメリットとおすすめな人
次に、公立大学職員のメリット・デメリット・おすすめな人について確認していきましょう。
国立大学職員と被る部分も多いですが、転居を伴う異動がないこと、大学の規模が小さいことなどが主な違いです。
9-1. 公立大学職員のメリット
公立大学職員には、以下のようなメリットがあります。
- みなし公務員という安定した身分
- 社会的信用が高い
- 転居を伴う異動がない
- 筆記試験がない大学も多い
みなし公務員という安定した身分
国立大学職員と同様に、給与や待遇は公務員に準じています。
社会的信用が高い
みなし公務員なので社会的信用は高いです。
転居を伴う異動がない
家庭の事情で転居ができない人でも安心して勤務できます。
筆記試験がない大学も多い
採用は各大学個別で行うため、筆記試験を課さない大学も多いです。
9-2. 公立大学職員のデメリット
公立大学職員には、以下のようなデメリットがあります。
- 裁量のある仕事は少ない
- 年収は高くない
- 規模が小さい大学は今後、経営統合が進められるかも
裁量のある仕事は少ない
国立大学職員と同様に、マニュアルと前例に則って仕事を進めることになります。
年収は高くない
地方公務員に準ずるので、高いとは言えません。
規模が小さい大学は今後、経営統合が進められるかも
国立大学よりも大学の規模が小さい分、統合によって競争力の強化や経営のスリム化を図ろうとする動きは、公立大学の方が今後活発になってくるかもしれません。
9-3. 公立大学職員がおすすめな人
以下に当てはまる人には、国立大学職員がおすすめです。
- 安定した環境で働きたい(転居なし)
- 小規模な職場で働きたい
- 公務員を目指しているが、筆記試験は苦手
国立大学職員は採用試験エリア内の大学間での異動(東京大学→筑波大学など)の可能性がありますが、公立大学職員は基本的にそれもありません。大学の近くに家を買っても、異動によって通勤時間が長くなる心配もありません。
また、大学の規模も国立や大手私立に比べれば小さいため、「小さなコミュニティで自分のペースで仕事がしたい」という人や、「広く浅い人間関係よりも、狭く深い人間関係を築きたい」という人にとってはおすすめの職場です。
さらに、公立大学職員の採用試験は各大学が独自に行っているため、筆記試験を課さない大学も多くあります。公立大学職員という仕事は世間にあまり認知されておらず、倍率が低い場合もあるため、行きたい公立大学には積極的にエントリーしましょう。
10. 私立大学職員のメリット・デメリットとおすすめな人
最後に、私立大学職員のメリット・デメリット・おすすめな人について確認していきましょう。
10-1. 私立大学職員のメリット
私立大学職員には、以下のようなメリットがあります。
- 年収が高い(例外あり)
- 休みが多い(年間休日130日以上)大学も多い
- 筆記試験がない大学も多い
- 民間企業でのスキルを生かしやすい
年収が高い(例外あり)
国公立大学職員よりも年収が高いことが多いです。ただし、年収は大学の規模と偏差値に比例する傾向があり、地方の定員割れ大学などは低いです。
休みが多い(年間休日130日以上)大学も多い
夏季休暇や年末年始の休みを合わせれば、年間休日が130日を超える大学も珍しくありません。
筆記試験がない大学も多い
筆記試験があったとしてもWebテスト程度の大学も多いです。
民間企業でのスキルを生かしやすい
私立大学は生き残りのために学生を集める必要があるため、営業やプレゼンテーションのスキルが高い人は重宝されます。
10-2. 私立大学職員のデメリット
私立大学職員には、以下のようなデメリットがあります。
- 理事長の権力が強い大学は、ワンマン経営のリスク
- 転勤の可能性がある大学も
- 採用難易度が高い
- 大学の業績が悪ければ、年収減や倒産の可能性も
理事長の権力が強い大学は、ワンマン経営のリスク
ワンマン経営が必ずしも悪いわけではありませんが、不正・不祥事のリスクは高まります。
転勤の可能性がある大学も
複数の大学や附属学校を幅広い地域で経営している場合は、転居を伴う異動となる場合があります。
採用難易度が高い
有名私立大学は、国公立大学よりも圧倒的に採用難易度が高いため、覚悟が必要です。
大学の業績が悪ければ、年収減や倒産の可能性も
民間企業と同じなので、業績が悪ければ当然、年収減や倒産もありえます。
10-3. 私立大学職員がおすすめな人
以下に当てはまる人には、私立大学職員がおすすめです。
- それなりの安定と高い年収を得たい
- 民間企業などで培ったスキルを生かしたい
- 高倍率の試験でも突破できる自信がある
有名私立大学職員であれば経営は安定しており、社会的信用も高いです。年収については、国公立大学よりも高い大学が多いです。
また、私立大学は収入の大半を学生納付金が占めているため、学生を集められるかどうかが経営に大きな影響を及ぼします。営業やプレゼンテーションなどのスキルを持つ人は、入試課や広報課といった部署で重宝されるでしょう。
給与や待遇が恵まれている私立大学職員は、その分試験の倍率も高いです。しかし、高倍率の試験を突破できる強みや能力、あるいはコネを持っている人は積極的にチャレンジしてみましょう。
11. まとめ
まとめとして、第1章の比較表をもう一度見てみましょう。
この表をもとに、国立・公立・私立の大学職員の特徴をまとめると以下のようになります。
- 安定した身分、高い社会的信用
- 公務員と同程度の年収・休日
- 採用難易度はそれほど高くない
- 大学の規模が大きく、仕事の幅も広い
- 幅広いキャリアの選択が可能(文部科学省へ出向・管理職として各大学を異動など)
- 安定した身分、高い社会的信用
- 公務員と同程度の年収・休日
- 採用難易度はそれほど高くない
- 大学の規模が小さく、転勤がない
- 採用は各大学で行い、筆記試験のない大学も多い
- 国公立大学職員と比較し、年収が高い(例外あり)
- 年間休日が130日以上の大学も
- 有名私立大学は採用難易度が高い
- 学生納付金が主な収入源なので、学生の確保が最重要課題
- 大学の規模は学生数数十人~数万人まで様々
年収は高くなくてよいが、安定や社会的信用を重視したい人は、大学の規模が大きく採用人数も多い国立大学職員をまず目指しましょう。
国立大学法人等職員統一採用試験は例年5月ごろにインターネット出願を受け付けているほか、転職サイト等で個別採用を行っている大学もあります。
転居や幅広い人間関係を避けて小規模な大学で働きたい人は公立大学職員を併願しましょう。
安定は重視せず、高年収や休日の多さを重視する人は、私立大学を受けましょう。
ただし、有名私立大学は高倍率であるため、生半可な覚悟では受かりません。とにかく数を応募する、志望理由を徹底的に煮詰める、倍率の低い好待遇な私立大学を粘り強く探すなどの対策を取りましょう。
私立大学の職員募集はどのタイミングで出るのか読めないので、転職サイトは常にチェックしておきましょう。
この記事が、あなたの進路を決めるために役に立つことを願っています。